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屋根塗装の単価はいくら?価格情報からリフォームポイント
- 投稿日:2025年 1月31日
- テーマ:リフォームコラム

屋根塗装をしようと思うと、やはりまずは金額が気になります。
屋根塗装の単価、費用相場は屋根材や塗料、施工する屋根の面積や勾配によって異なります。
一般的な戸建てで瓦屋根の場合は、約1,500円から2,500円/㎡、スレート屋根の場合の単価は約2,000円から3,000円㎡、金属屋根の場合は約2,500円から4,000円㎡が相場とされています。
こちらのページでは、広く使われている屋根材と塗料の特徴や単価情報、屋根塗装中に行う各工程の役割や費用情報をご紹介します。
ご自宅の屋根材がどれに当てはまるか、ご希望の塗料はどれかなど見ていただき、屋根塗装の参考にしていただければ幸いです。
屋根塗装の単価や費用が変わるポイント
屋根塗装の単価は、屋根材の種類や使用する塗料・屋根の面積や勾配に応じて異なります。

使われている屋根材で費用が変わる
スレート屋根
スレート屋根材は、粘板岩などの天然石を使った屋根材です。耐久性が高く、色褪せにくい特徴を持ちます。
工事費用・メンテナンス費用の安さ、高い普及率からくる対応業者の多さで、昨今では主流の屋根材となっています。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は表面にアルミニウム・亜鉛・シリコンのめっき(膜)を施した薄い鉄板で、錆に強い屋根材です。
重さは瓦の20分の1、スレートの5分の1と非常に軽く、耐震性が高いのも特長的です。
ガルバリウム鋼板は定期的に水を掛けるメンテナンスが有効です。
そもそも屋根材自体に汚れが付きにくく塗料の付着性も低いので、経年劣化への対応は、葺き替えやカバー工法といった屋根リフォームが最適なケースもあります。
セメント瓦
セメント瓦とは、セメントに川砂を混ぜて作られた屋根材のことです。
1970年代から1980年代にかけて、住宅不足が顕著だった高度経済成長期に広く普及しました。
価格が安く製造しやすいため、陶器瓦よりも多く生産されました。
トタン屋根
トタン屋根は、軽量で建物への負担が少なく、耐震性に優れています。
また、低価格で施工がしやすく一昔前は住宅の屋根材として多く取り入れられていました。
ただし、トタン屋根は金属製のため錆びやすく、塗装が剥がれやすいというデメリットもあります。
塗料の種類で費用が変わる

シリコン塗料
シリコン樹脂を主成分とした塗料で、耐久性が高く汚れにくいため、屋根塗装や外壁塗装で人気の塗料です。
耐水性・耐紫外線性にも優れており、色褪せしにくい特長もあります。
費用相場は2,000円〜3,000円/㎡程度です。
ウレタン塗料
ウレタン樹脂を主成分とした塗料で、耐久性が高く強度があります。
また、耐候性・耐薬品性に優れており、色褪せしにくいのも特長的です。
費用相場は2,500円〜3,500円/㎡程度です。
フッ素系塗料
フッ素樹脂を主成分とした塗料で、シリコンよりも結合力が強く、太陽光や紫外線に強いとされています。
そのため耐久性・耐候性が高く、フッ素系塗料を使った屋根は雨染みがつきにくいとされています。
費用相場は3,000円〜4,000円/㎡程度です。
無機塗料
無機塗料はセラミックやケイ素といった無機物を配合した塗料です。
紫外線による劣化が起こりにくく、埃や汚れを寄せ付けない防汚性に優れているので、長期的に屋根の外観を美しく保護してくれます。
また、燃えにくい特長があるため、安全性が高いとされています。
無機塗料の費用相場は4,500~5,500円/㎡ほどで、外壁や屋根塗装に多く使用されるシリコン塗料と比べると、およそ2倍の価格になります。
ただし、耐用年数が20年~25年と圧倒的に長く、塗り替えの回数は少なく済むので、長期的にコストパフォーマンスが良い塗料でもあります。
屋根の面積・勾配で費用が変わる
屋根塗装の費用は、屋根の形や勾配(傾き)によって変わることがあります。
屋根の面積によって必要な塗料の量や廃材の処分費、人件費が変動することが理由です。
屋根の勾配が31度以上ある場合は急勾配という扱いになり、足場代が割増しになることもあります。

屋根塗装の費用相場は、上記の要素・条件が価格に大きく影響を与えるため、一概に単価を決めることができません。
見積もりを取る際は、ご自宅の広さや使用している屋根材、今回希望している塗料・過去屋根塗装をされたことがある場合は当時使用した塗料情報などを、業者に伝えるようにしましょう。
屋根塗装で行う作業工程、費用・単価情報
屋根塗装工事は足場設置、高圧洗浄、ケレン、屋根塗装、付帯部塗装、縁切り(タスペーサー)、廃材処分などの工程に分けることができます。
メインである屋根の塗装以外は、どのような役割がある工程なのでしょうか。それぞれの作業の目的や必要性、費用や単価の情報をお伝えします。
足場設置の費用相場
屋根塗装は安全性と作業効率の向上のために足場を組みます。足場を組むことで、高所での作業が安全に行えるようになります。
作業効率が向上し工期が短縮されるため、費用の削減にもつながります。
足場代金は屋根の面積や高さ、足場の種類などによって異なりますが、一般的には、1㎡あたり1,000円程度が相場とされています。

高圧洗浄
高圧洗浄は屋根に付着した藻や苔などの汚れ、古い塗膜やチョーキングなどを落とす工程です。
塗膜や汚れ等を薄くそぎ取ると、塗料が屋根材に密着しやすくなり、塗料本来の性能を発揮しやすくなります。
高圧洗浄作業の費用相場は、水による高圧洗浄で約100〜200円/㎡、バイオ高圧洗浄で約200〜300円/㎡となります。

バイオ洗浄とは
バイオ高圧洗浄とは、外壁や屋根の汚れを落とすために開発された専用の洗剤で行う高圧洗浄です。
通常の高圧洗浄では落としきれない0.001mmにも満たないピンホールに潜んでいるカビやコケ、藻など壁面の汚れを徹底的に洗い流します。
通常の高圧洗浄は、水だけを使用して強い水圧によって汚れを落としていくのですが、バイオ洗浄の場合は、薬品を使用してコケ・カビ・藻などの細菌や植物などを根から除去していきます。
ケレン
屋根塗装におけるケレンは、塗装前に汚れや錆を落として下地を整える処理のことです。
塗料と下地を密着させるために異物を取り除いたり、表面を清掃、場合によってはあえて表面を荒らして塗料がのり易く処理します。
ケレンの費用相場は約200円~2,000円/㎡です。

付帯部塗装
屋根塗装をする際は、雨樋や破風などの付帯部も塗装するケースがあります。
これは屋根と付帯部の色合わせや、付帯部の劣化を防ぐためです。
付帯部の塗装費用は約13万円/㎡が相場で、屋根塗装と同時に行うことで割引されることも多くあります。

縁切り・タスペーサー
スレート屋根を塗装する際に、塗料で屋根材の重ね目が塗料で埋まってしまわないよう、塗膜を切り離す「縁切り」という作業を行います。
あまり認知されていない作業工程ですが、縁切りをしないと雨水が下に流れず屋根の中に溜まってしまい、雨漏りの原因となってしまいます。
この縁切りで使用するタスペーサーは、1個あたり10円~50円で購入することができ、30坪の総2階建て住宅の場合は約1000個の使用が目安であり、費用は約30,000円が相場です。

廃材処分
屋根塗装後は余った塗料や塗料缶、養生にしようしたテープやビニールなどの廃材が発生します。
この廃材の処理費用は、一式全て含めて4万円程度が一般的です。

このような工程を含んだ屋根塗装の全体の単価は、1㎡あたり約5,000円〜と考えられています。
30坪程度のお住まいであれば約50万円以上となりますが、ご依頼いただく業者、お住まいの状況やご希望の塗料・施工方法によって数十万円以上変わってきます。
お得に屋根塗装をされたい場合は、外壁塗装と同時に行うのもおすすめです。
足場代や諸経費が割引になるケースが多いので、屋根塗装をご相談される際は外壁の状況も点検いただくと良いでしょう。
潮来大工 石田工務店では、安心と信頼を第一にお客様に納得いただける高品質な屋根塗装を心がけております。
これまで手がけた外壁・屋根塗装を色別などにまとめておりますので、ご興味を持っていただけましたらこちらから施工事例もご覧くださいませ。
屋根塗装で使われる塗料をご紹介します
- 投稿日:2024年 11月30日
- テーマ:リフォームコラム

屋根塗装をしたいと考えているけど、どのような塗料の種類を選べばいいかわからない・・・という方は多いのではないでしょうか。
屋根塗装は建物の美観や保護に重要な役割を果たしますが、適切な塗料の種類を選択することが成功の鍵となってきます。
こちらの記事では屋根塗装で選ぶべき塗料の種類とポイントについてご紹介します。
失敗しない塗料選びのポイントを押さえて、長期的に美しい屋根を保ちましょう。
目次
屋根塗料の種類
屋根塗装では適切な塗料を選ぶことは非常に重要です。安易な塗料選びをすると、劣化のスピードが速く塗り直しがすぐ来てしまうこともあります。
塗料の特徴やメリット・デメリットを理解することが、適切な塗料選びに繋がりますので、ここからは屋根塗装で使われる一般的な塗料を4点ご紹介します。
代表的な塗料

ウレタン塗料
ウレタン塗料は安価で、伸縮性や密着性に優れているので、細部の塗装に使われるケースがあります。
耐候性が低いので耐久年数が短いというデメリットがあります。
ウレタン塗装の平均耐久年数は8~10年です。
シリコン塗料
シリコン塗料は屋根塗装において広く利用されている塗料の一種です。
汚れにくく、耐久性も優れているので、コストパフォーマンスが良い塗料です。
様々な色味の塗料があるので、選択肢が多い反面、シリコン塗料内のグレードの差もあります。
シリコン塗料の平均耐久年数は10~15年です。
フッ素塗料
フッ素塗料は紫外線や気候の変化に対して優れた耐性を示します。
塗膜が劣化しにくく、長期間にわたって屋根を保護することができるので、特に耐久性を重視する方におすすめです。
また、フッ素塗料は汚れや付着物に対して非常に強い撥水性を持つため、雨水や汚れが塗膜に付着しにくくなり屋根の美観を長期間維持することができます。
一般的な塗料の寿命が10年なのに対し、フッ素塗料は15年~20年程の耐久性が期待できます。
フッ素塗料の平均耐久年数は15~20年です。
無機塗料
無機塗料は有機塗料とは異なり、化学的に安定しているため、耐久性が高く、色褪せしにくいという特徴があります。
また、無機塗料は環境にやさしい塗料として知られています。
無機塗料の成分上、他の塗料と比べて塗膜が固く、ひび割れが起きるケースがあります。
無機塗料の平均耐久年数は20~25年です。
屋根塗装 後悔しない塗料選び

屋根塗料を選ぶ際には、後悔しない選び方が重要です。以下に、ポイントをまとめました。
1.品質と信頼性を重視する

塗料の品質は屋根の保護や耐久性に直結するため、信頼できるメーカーが製造した高品質な塗料を選ぶことが重要です。
製品の耐久年数や耐候性、耐汚染性などの性能情報を確認しましょう。
2.地域の気候条件を考慮する

屋根塗装を行う際に地域の気候条件を考慮することは非常に重要です。
気候条件は塗料の劣化や耐久性に大きな影響を与える要素の一つであり、適切な塗料を選ぶためには地域の気候に合わせた対策を取る必要があります。
高温多湿な地域では塗料が劣化しやすく、カビや藻の発生も問題となるので、このような場合には耐久性や防カビ効果に優れた塗料を選ぶことが重要です。
3.今後のメンテナンス計画で決める

選択する塗料によって何年その効果が持続するのかが異なります。
塗料の価格も重要な要素ですが、単に安い塗料を選ぶだけでなく、耐久性や効果を総合的に見るようにしましょう。
次回の塗装をいつ行うか、今後のメンテナンス計画と費用のバランスを考えて決めるのも1つの手です。
屋根塗装を行う際は、足場設置や高圧洗浄、人件費・諸経費が毎回かかってきます。
その場しのぎで耐用年数が低く安価な塗料を選ぶよりは、寿命の長い塗料で塗装し、長期的に見てお得な選択をされるのが良いでしょう。
4.見積もり内容

屋根塗装を行う際は、事前に見積もり内容をチェックしましょう。
塗装業者によって、施工項目の単価が異なるので、不明瞭な加算がされていないかは必ず確認してください。
安価な見積もりだけに惑わされず、価格と施工内容が正しいか見るようにしましょう。
塗装業者選びはホームページ掲載の施工実績や口コミなども参考にしましょう。
屋根塗装の平均相場

屋根塗装は仕様する塗料の種類によって価格が異なります。
以下では、それぞれの塗料で施工を行った場合の平均相場についてご紹介します。
ウレタン塗料
ウレタン塗料は塗装面の状態や屋根の形状、塗装する屋根の面積などによって価格が変動することがありますが、1㎡あたり約1,800~2,500円程です。
一般的な2階建て住居(30坪程度)の場合、15万円~20万円の費用となります。
他の塗料と比べて比較的安価といえるでしょう。
初期費用は安く済みますが、他の塗料と比べるとやや耐久性が低いというデメリットがあります。
シリコン塗料
シリコン塗料は、1㎡あたり約2,500円~3,500円前後と言われています。一般的な2階建て住居(30坪程度)の場合、25万円~35万円の費用です。
費用と耐久性のバランスがよく、コストパフォーマンスに優れた商品でしょう。
フッ素塗料
フッ素は、高い耐久性で人気のハイグレード塗料です。
1㎡あたり約4,000〜5,000円と他の塗料と比べ高額ですが、耐久年数が15~20年ほどで、長期間塗り替えが必要ありません。
一般的な2階建て住居(30坪程度)の場合は、40万円~50万円の費用が相場です。
無機塗料
無機塗料は、フッ素よりも高い耐久性を持つため、1㎡あたり4,500円〜5,000円前後と高額となります。
一般的な2階建て住居(30坪程度)の場合、50万円~60万円の費用となります。
他の塗料の方が金額的には安いですが、無機塗料は、高い耐久性を持つため、、何度も塗り替える必要がなく長い目で見るとお得です。
上記の相場は一般的な目安ですので、具体的な価格は現地調査や塗装業者とのご相談で決まります。
屋根塗装工事には、塗料以外にも足場設置費用や下地処理費用などがかかってきますので、他の項目の費用にも注意して塗料を選びましょう。
まとめ

屋根塗装で選ぶべき塗料の種類とポイント、それぞれの費用相場について解説しました。いかがでしたでしょうか。
ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料のそれぞれの特徴やメリットを理解し、耐久性や耐候性に合わせてご自宅に適切な塗料を選ぶことが重要です。
もちろん、ご自宅の屋根の状態に合わせた塗料選びが必要ですので、屋根塗装を行う前は劣化状況をプロに診断してもらうと良いでしょう。
潮来大工 石田工務店は、屋根塗装のご相談を数多くお受けしています。
お住まいの状況に合った塗装プランをご提案いたしますので、屋根の色褪せや苔などの汚れ、メンテナンスについてお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
【ベランダの防水工事】劣化の目安、工事の種類と相場
- 投稿日:2024年 9月30日
- テーマ:リフォームコラム

ベランダの防水工事とは、ベランダの床面や壁面に防水層を設けて、水の侵入を防ぐ工事のことを指します。
ベランダは常に雨風にさらされるため、劣化を放置していると水が建物内部に浸透し、構造材の腐食やカビの発生、さらには建物全体の劣化を引き起こす可能性があります。
防水工事は建物の寿命を延ばし、住環境を健全に保つために欠かせないメンテナンスです。
防水工事には、さまざまな材料と工法が存在します。
例えば、FRP防水、ウレタン防水、塗膜防水などがあり、それぞれの方法には特有のメリットとデメリットがあります。
ベランダの構造や使用状況、予算などに応じて適切なものを選ぶことが重要です。
こちらの記事では、ベランダの防水の目的や防水工事の種類、劣化の目安など基本的な情報をご紹介します。
ぜひ参考にされてみてください。
ベランダの防水工事とは
工事の必要性と目的
長年強い直射日光や雨風を受けて劣化すると、ベランダの構造材に水分が浸透し、内部の劣化や腐食、さらにはカビの発生などを引き起こすことがあります。
これにより、建物全体の耐久性が低下し、大規模な修繕が必要となるリスクが高まります。
防水工事の主な目的は、これらのリスクを未然に防ぎ、建物の健全な状態を保つことにあります。

具体的には、防水層を施すことで水分の侵入を防ぎ、ベランダの表面や内部構造を保護します。
防水工事は住環境の快適性を維持するためにも重要です。
特にマンションやアパートなどの集合住宅では、上階のベランダからの水漏れが下階の住戸に影響を及ぼすケースもあります。
防水工事を適切に行うことで、こうしたトラブルを回避し、住民間のトラブルや不快感を未然に防ぐことができます。
さらに、防水工事は美観の維持にも寄与します。
防水工事により、表面のひび割れや色褪せを防ぎ、美しい状態を保つことができます。
ベランダの防水工事は建物の耐久性向上、修繕コスト削減、住環境の快適性維持、美観の保護など多岐にわたるメリットをもたらします。
そのため、定期的な点検と適切な防水工事の実施が不可欠です。
ベランダ防水工事の種類
FRP防水とは

FRP防水とは、Fiber Reinforced Plastics(繊維強化プラスチック)を素材とした防水工法です。
この工法は、ベランダやバルコニーの防水工事において非常に一般的で、耐久性や防水性能に優れています。
FRP防水は、ガラス繊維と樹脂を組み合わせて強固な防水層を形成するため、ひび割れや摩耗に対して非常に強い特性があります。
また、軽量でありながら硬度が高いので、歩行や家具の設置による損傷リスクも低減されます。

施工工程は、まず下地をきれいに清掃し、プライマーを塗布して接着力を高めます。
次に、ガラスマットを敷き、その上にポリエステル樹脂を塗り重ねていきます。
この過程を数回繰り返すことで、強固な防水層が完成します。
最後に、トップコートを施すことで、耐久性と美観を向上させます。
このトップコートは、紫外線や酸性雨などの外的要因から防水層を守る役割も果たします。

FRP防水のメリットとしては、長期間にわたり安定した防水性能を維持できる点が挙げられます。
一般的には、10年以上の耐用年数が期待でき、メンテナンスの頻度も他の防水工法に比べて少なくて済みます。
また、施工期間も比較的短く、数日で完了することが多いので、居住者への影響も最小限に抑えられます。
しかし、FRP防水にはデメリットも存在します。
施工には高度な技術が必要で、専門の業者による施工が求められます。
さらに、初期費用が他の防水工法に比べて高めである点も考慮する必要があります。
このため、コストパフォーマンスを重視する場合は、ウレタン防水や塗膜防水と比較検討することが重要です。
ウレタン防水とは

ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗布し、固まることで防水層を形成するものです。
その特性から、複雑な形状や細かな部分にも対応できるため、施工が難しい場所でも効果的に防水処理を行うことができます。
ウレタン防水の最大の特徴は、その柔軟性と伸縮性です。
気温の変化や構造物の動きに対して追従しやすく、ひび割れや剥離が起こりにくいため、長期間にわたって安定した防水効果を発揮します。
また、ウレタン防水は塗り重ねが容易であるため、メンテナンスや再施工も比較的簡単に行うことができます。
この点で、定期的なメンテナンスを考慮した際にも非常に優れた選択肢と言えるでしょう。

施工方法に関しては、まず下地処理を行い、下地をしっかりと清掃し、プライマーを塗布します。
次に、液体状のウレタン樹脂をローラーや刷毛を使って均一に塗布し、乾燥させます。
この工程を数回繰り返すことで、所定の厚さの防水層が形成されます。
最後にトップコートを施すことで、紫外線や外部からの摩耗から防水層を保護します。
ウレタン防水のデメリットとしては、施工時の天候に影響を受けやすい点が挙げられます。
特に雨天時や湿度の高い日には、乾燥が不十分となり施工不良が発生する可能性があります。
そのため、施工時期の選定や施工環境の管理が重要です。
塗膜防水とは

塗膜防水とは、防水材を液状で塗布し、乾燥後に薄い膜状の防水層を形成する工法です。
この方法は、ベランダだけでなく屋上やバルコニーなど、平面や傾斜のある場所にも広く用いられています。
塗布する防水材にはウレタン樹脂やアクリル樹脂、エポキシ樹脂などがあり、それぞれ特性や耐久性が異なるため、用途や環境に応じて適切な材料を選ぶことが重要です。
塗膜防水も高い柔軟性と密着性があります。
液状の防水材を塗布することで、複雑な形状や細かな部分にも均一に防水層を形成することができます。
これにより、ひび割れや隙間が生じにくく、耐久性が高まります。
また、塗膜防水は施工が比較的簡単で、専門的な技術や高価な設備を必要としないため、コストパフォーマンスにも優れています。
塗膜防水はメンテナンスも比較的容易です。劣化や損傷が見られた場合でも、部分的な補修が可能であり、大規模な工事を必要としないことが多いです。
ただし、防水層が薄い場合や施工不良がある場合には、早期に劣化が進行することもあるため、定期的な点検と適切なメンテナンスが欠かせません。
塗膜防水のデメリットとしては、紫外線や風雨にさらされることで経年劣化が進行しやすい点が挙げられます。
そのため、長期間にわたって防水性能を維持するためには、適切な保護材の塗布や上部仕上げ材の設置が推奨されます。
塗膜防水は、その柔軟性と施工の容易さから、多くの場面で利用される優れた防水工法ですが、適切な管理とメンテナンスが必要不可欠です。
ベランダの防水性能の劣化症状

ベランダの防水性能が劣化すると、様々な症状が現れます。
これらの兆候を早期に発見し、適切な対策を講じることが重要です。
以下に、代表的な劣化症状を説明します。
ひび割れ
ベランダの表面に細かい亀裂や大きなひびが発生することがあります。
これは、気温の変化や紫外線の影響、長期間の使用による物理的なダメージなどが原因です。
ひび割れが進行すると、水が内部に浸透し、さらなる劣化を引き起こすため、早めの補修が必要です。
水漏れ
防水層が劣化すると、雨水がベランダの下の構造に浸透し、室内への水漏れを引き起こすことがあります。
特に、雨が降った後に天井や壁にシミができる場合は、防水性能が低下しているサインです。
水漏れは建物の構造に深刻なダメージを与える可能性があるため、迅速な対策が求められます。
色褪せ
紫外線や風雨による影響で、防水材の表面が色褪せてくることが多いです。
これは、見た目の問題だけでなく、防水材自体の劣化を示していることが多いため、放置すると防水機能が低下し、ひび割れや水漏れに繋がる可能性があります。
これらの劣化症状を放置すると、ベランダ防水の機能が著しく低下し、建物全体の耐久性や安全性が損なわれる恐れがあります。
定期的な点検と早めの修繕が、防水性能を維持し、快適な住環境を保つためには不可欠です。
特に、ひび割れや水漏れは早期発見と対処が重要であり、専門業者による点検や診断を受けることをお勧めします。
これにより、大規模な修繕を避け、長期的なコスト削減にも繋がります。
防水工事の費用と相場

防水工事の費用は、使用する材料や工法、工事の規模によって大きく異なります。
例えば、FRP(繊維強化プラスチック)防水の場合、1平方メートルあたりの費用はおおよそ6,000円から12,000円とされています。
一方、ウレタン防水では、1平方メートルあたり4,000円から8,000円程度が一般的な相場です。
塗膜防水は比較的安価で、1平方メートルあたり3,000円から6,000円が目安となります。
ただし、これらの費用は工事業者や地域によっても異なるため、具体的な金額が知りたい方はぜひお気軽に潮来大工 石田工務店までお問い合わせください。